[1]関係節の統語論:
関係節(Relative Clause)は、時制の付いた動詞の節、つまり、定形動詞の節であり、名詞を修飾する。関係節により修飾された名詞を主要名詞(head
noun)という。この分析は、(1)と(2)が非文法的であることを一方に、(3)が文法的に正しいことを他方にした母語話者の判断の対比を予測する。
(1) *大阪に来るのは、おはぎを作って子どもである。分析の予測の詳細は、以下の通りである。意図した「関係節」が、語列(3)では、「作る」で終わり、定形動詞の節であるのに、語列(1)では、意図した「関係節」が、「作って」と、「て」形であって定形動詞でなく、語列(2)では、意図した「関係節」が、「作り」と、現在分詞形であって定形動詞でない。これらのことから、上述した分析は、語列(1)と(2)が文法的に正しくなく、語列(3)は文法的に正しいと予測する。これは、母語話者の判断と一致しており、正しい予測である。
'It is the child making ohagi that will come to Osaka.'
(2) *大阪に来るのは、おはぎを作り子どもである。
'It is the child making ohagi that will come to Osaka.'
(3) 大阪に来るのは、おはぎを作る子どもである。
'It is the child that makes ohagi will come to Osaka.'
[2]関係節と主要名詞の意味論:
関係節はあるものについての性質を記述し、関係節が修飾する名詞が記述する個体は、関係節の表す性質を満たす。こう考えることで、以下の事実を予測できる。文(4)がある世界で真であれば、その世界では、必ず、文(5)も真である。
(4) おはぎを作る子どもが大阪に来る。ところが、この逆は成り立たない。つまり、文(5)がある世界で真であるからといって、その世界で、いつも文(4)が真であるとは限らない。
(5) 子どもが大阪に来る。
(6) 関係節Pと主要名詞Qの列PQは、ある個体が、集合{x | P(x) & Q(x)}の成員であることを示す。つまり、ある個体が、名詞の表す性質を満たし、関係節の表す性質をも満たすということである。ここで、P(x)は、関係節が表す性質で、Q(x)は、主要名詞の表す性質である。これにより、文(4)の関係節の主要名詞「子ども」は、ある個体が集合(7a)(=(7b))の成員であるを意味する。
(7a) {x | child'(x)}さらに、文(4)の関係節+主要名詞「おはぎを作る子ども」は、(7a)(=(7b))を満たすような個体(つまり、修飾される名詞の表す集合の成員であるような個体)が、関係節「おはぎを作る」が表す集合(8a)(=(8b))の成員でもあることを意味する。
(7b) 子どもであるものの集合
(8a) {y | {x | make'(x)(y)} ^ {x | ohagi'(x)} =/= Null Set}つまり、文(4)の関係節+主要名詞「おはぎを作る子ども」は、ある個体が以下のような集合の成員(9a)(=(9b))であることを示す。
where the former argument slot in make'(x)(y) describes the makee, and the latter argument slot in make'(x)(y) describes the maker, ^ means the intersection (between or among the sets), and =/= means 'is not equivalent'
(8b) おはぎを作るものの集合
(9a) {x | child'(x) & {y | make'(y)(x)} ^ {x | ohagi'(x)} =/= Null Set}同分析によるこの予測が、さらに文(4)と文(5)に関連する事実、つまり、ある世界で、文(4)「おはぎを作る子どもが大阪に来る」が真であれば、その世界では、必ず、文(5)「子どもが大阪に来る」も真であるという事実を予測するか見てみよう。ある談話世界(U={a, b, c, d, e})において、子どもである集合が{a,b,c}であるとしよう。つまり、{x | child'(x)} = {a,b,c}。このことは、個体cも、個体dも、個体eも 子どもの集合、{x | child'(x)}の成員ではないことをも意味する。この談話世界で、文(4)「おはぎを作る子どもが大阪に来る」が真であるとしよう。文(4)が真であれば、子どもである個体のうち、少なくとも、ひとりは、必ずおはぎを作り、大阪に来る。たとえば、モデル世界(10)において文(4)は真である。
where the former argument slot in make'(x)(y) describes the makee, and the latter argument slot in make'(x)(y) describes the maker, ^ means the intersection (between or among the sets), and =/= means 'is not equivalent'
(9b) 子どもであり、おはぎを作るものの集合
(10)なぜなら、このモデル世界では、子どもであり、おはぎを作り、大阪に来るという性質を持つ個体が少なくとも一つ、つまり、個体aが、いるからである。文(4)「おはぎを作る子どもが大阪に来る」が、ある世界で、たとえば(10)のような世界で、真であれば、少なくとも一つの個体は、子どもであり、おはぎを作り、大阪に来る。この世界では、その個体が子どもであり、大阪に来るから、文(5)「子どもが大阪に来る」も真である。このようにして、文(4)は文(5)を機械的に含意する。
性質1 性質2 性質3 個体a 子どもである おはぎを作る 大阪に来る 個体b 子どもである おはぎを作る 大阪に来ない 個体c 子どもである おはぎを作らない 大阪に来ない 個体d 子どもではない おはぎを作らない 大阪に来る 個体e 子どもではない おはぎを作らない 大阪に来る
[3]関係節の統語・意味論1:
関係節の主要名詞の関係節中における統語・意味上の働きを見てみよう。関係節の主要名詞は、関係節中で、関係節の空(=Gap)であるかのように解釈される。なお、節中の空(=Gap)は、提題文で学んだように、節の動詞の主語か、目的語か、位置格句名詞か、主語の関係名詞の所有格名詞か、目的語の関係名詞の所有格名詞かである。つまり、関係節の主要名詞は、関係節中においては、節の動詞の主語か、目的語か、位置格句名詞か、主語の関係名詞の所有格名詞か、目的語の関係名詞の所有格名詞かであると解釈される。なお、節の動詞の主語か、目的語か、位置格句名詞か、主語の関係名詞の所有格名詞か、目的語の関係名詞の所有格名詞のそれぞれは、動詞が出来事を表すための必須要素である。この分析によって、以下の(11a)から(14b)に関係する現象を予測する。もし文(11a)が、ある世界で真であれば、その世界では、必ず文(11b)も真である。
(11a) おはぎを作る男が大阪に来る。文(11a)では、関係節の主要名詞が、関係節の動詞の主語の空(=Gap)であるかのように解釈されているから、文(11a)が真であれば、文(11a)で関係節が連結している名詞を、関係節の動詞の主語の名詞として挿入した関係節を独立したひとつの文としている(11b)も真であると予測する。
(11b) 男がおはぎを作る。
(12a) こどもが作るおはぎが大阪に来る。文(12a)では、関係節の主要名詞が、関係節の動詞の目的語のGAPであるかのように解釈されているから、文(12a)が真であれば、文(12a)で関係節が連結している名詞を、関係節の動詞の目的語の名詞として挿入した関係節を独立したひとつの文としている(12b)も真であると予測する。文(13a)では、関係節の主要名詞が、関係節の動詞の主格の奪格句のGAPであるかのように解釈されているから、文(13a)が真であれば、文(13a)で関係節が連結している名詞を、関係節の動詞の主語の奪格句の名詞として挿入した関係節を独立したひとつの文としている(13b)も真であると予測する。文(14a)では、関係節の主要名詞が、関係節の動詞の目的語の奪格句のGAPであるかのように解釈されているから、文(14a)が真であれば、文(14a)で関係節が連結している名詞を、関係節の動詞の目的語の奪格句の名詞として挿入した関係節を独立したひとつの文としている(14b)も真であると予測する。これらの予測は正しい。
(12b) こどもがおはぎを作る。
(13a) 髪がよく伸びる男が大阪に来る。
(13b) 男の髪がよく伸びる。
(14a) 花子が髪を切った男が大阪に来る。
(14b) 花子が男の髪を切った。
[4]関係節の統語・意味論2:
主要名詞が、関係節中で、動詞の主語か、目的語か、位置格句の名詞か、関係名詞の主語の所有格名詞か、関係名詞の目的語の所有格名詞かであるかのように解釈されるには、これらは関係節で空(=GAP)でなければならず、他のもの(たとえば、同一指示の代名詞)であってはならない。これにより、以下の現象を予測する。文(15a)に対応して、(15c)のように、関係節中にそこにあるかのように理解される部分にその名詞の代名詞「その人」を挿入したら適切な文にならない。
(15a) おはぎを作る男が大阪に来る。語列(15c)で、関係節において、主要名詞が主語であるかのように解釈されないのは、主語が関係節中に現れており、主語が空(=GAP)でないからである。(15a)と(15c)に関する事実ど同様に、上の分析は、(16a)と(16c)、(17a)と(17c)、(18a)と(18c)のそれぞれの事実を同様に予測する。
(15c) *その人がおはぎを作る男が大阪に来る。
(16a) こどもが作るおはぎが大阪に来る。(16c)で、関係節において、主要名詞が目的語であるかのように解釈されないのは、目的語が関係節中に現れており、目的語が空(=GAP)でないからである。(17c)で、関係節において、主要名詞が主格の奪格句であるかのように解釈されないのは、主格の奪格句が関係節中に現れており、主格の奪格句が空(=GAP)でないからである。(18c)で、関係節において、主要名詞が目的格の奪格句であるかのように解釈されないのは、目的格の奪格句空(=GAP)でないからである。
(16c) *こどもがそれを作るおはぎが大阪に来る。
(17a) 髪がよく伸びる男が大阪に来る。
(17c) *その人の髪がよく伸びる男が大阪に来る。
(18a) 花子が髪を切った男が大阪に来る。
(18c) *花子がその人の髪を切った男が大阪に来る。
[5]関係節と後置詞句:
関係節の主要名詞は、関係節中では、1)これまで述べたような関係節の動詞の空(=Gap)であると解釈されるか、あるいは、2)空(=Gap)以外の名詞と、たとえば、関係節の動詞を修飾する後置詞句の代名詞と同一指示であると解釈される。なお、2)の分析には、日本語では代名詞が明示的に表されないこともあるということ(pro(nominal)-dropと言われる現象)が関係する。この分析により、以下の事実を正しく予測する。
文(19a)と文(19b)の事実<もし文(19a)が、ある世界で真であれば、その世界では、必ず文(19b)も真である>から、一見、関係節の主要名詞は、関係節中で、関係節の動詞を修飾する後置詞句の名詞に当たる部分の空(=Gap)でもある得ると思われるが、これは、(19c)によって支持されない。
(19a) 花子が子どもの髪を切ったはさみがテーブルの上にある。文(19a)に対応して、(19c)のように、関係節中にそこにあるかのように理解される部分にその名詞の代名詞「それ」プラス後置詞「それで」を挿入したら、文法的には問題ない文となる。
(19b) 花子が子どもの髪をそれで切った。
(19c) 花子が子どもの髪をそれで切ったはさみがテーブルの上にある。
[6]節を取る名詞:例)「におい」タイプ:
文(20a)、文(21a)、文(22a)中のどの名詞「におい」にも、定形動詞の節が連結しているが、これらの節の文法的な働きは、異なる。文(21a)と文(22a)との名詞「におい」に連結している節はどちらも関係節であるが、一方、文(20a)の名詞「におい」に連結している節は関係節ではない。
(20a) 花子がおはぎを作るにおいは、昨日のと同じだった。文(21a)では、文(21b)により支持されるように、節が連結する名詞「におい」は関係節中において連結する節の動詞の空(=Gap)(この場合は、目的語)であるかのように解釈されるが、文(20a)では、(20b)と(20c)により支持されるように、節が連結する名詞「におい」は関係節中において連結する節の動詞のどの空(=Gap)であるかのようにも、つまり、「作る」の主語とも目的語とも解釈されない。
(21a) 花子が嗅いだにおいは、昨日のと同じだった。
(22a) 花子が倒れたにおいは、昨日のと同じだった。
(20b) *花子がそのにおいがおはぎを作る。同様に、文(22a)では、文(22b)により支持されるように、節が連結する主要名詞「におい」は関係節中において連結する節の空(=Gap)以外のもの、たとえば、動詞の後置詞の名詞と同一指示であるかのように解釈されるが、文(20a)では、文(20d)により支持されるように、節が連結する主要名詞「におい」は関係節中において連結する節の動詞の後置詞の名詞と同一指示であるとも解釈されない。
(20c) *花子がおはぎをそのにおいを作る。
(21b) 花子がそのにおいを嗅いだ。
(20d) *花子がおはぎをそのにおいで作る。つまり、文(20a)「花子がおはぎを作るにおいは、昨日のと同じだった」において、名詞「におい」に連結している節において、名詞「におい」は空であるかのようにも解釈されないし、空(Gap)でないもの、たとえば、後置詞の名詞とも同一指示であると解釈されない。よって、文(20a)において名詞「におい」に連結している節は関係節ではないということになる。
(22b) 花子がそのにおいで倒れた。
[7]文法#7:関係節と、節を取る関係名詞:
日本語文法#6に以下のような8つの規則(23)〜(30)を加え、新しい日本語文法#7(33)を得る。これにより、関係節と、節を取る関係名詞を含む文を予測する。空(=Gap)のある定形動詞の文(TS_GAP)と名詞(N)との列は、名詞(N)であるという規則を加え(規則23)、空(=Gap)でない名詞と同一指示の場合の関係節のために、定形動詞の文(TS)と名詞(N)との列は、名詞(N)であるという規則を加える(規則24)。
(23) N -> TS_GAP N残りの規則は提題文の分析で使った規則がそのままそっくり使われる。なお、提題文でやり残した空(=Gap)が位置格の名詞である場合の規則(25a)と(26a)を加える。規則(25b)に対応して、規則(25a)は、主格句と自動詞との列があり、文が空(=Gap)を持っていたら、その空(=Gap)は、位置格の名詞と解釈されることを示す。
(24) N -> TS N
(25a) S_GAP -> NOMP VI同様に、規則(26b)に対応して、規則(26a)は、目的格句と他動詞との列があり、動詞句VPが空(=Gap)を持っていたら、その空(=Gap)は、位置格の名詞と解釈されることを示す。
(25b) S -> LOCP NOMP VI
(26a) VP_GAP -> ACCP VT節を取る関係名詞(SRN)についは、定形動詞の節(TS)と節を取る関係名詞(SRN)との列は、名詞(N)であるという規則(27)、「におい」が節を取る関係名詞(SRN)であるという規則(28)が付け加えられる。
(26b) VP -> LOCP ACCP VT
(27) N -> TS SRNさらに、「におい」は、文を取らない場合もあるから、規則(29)で「におい」を関係名詞(RN)としたり、「におい」は関係名詞でない名詞の場合もあるから、規則(30)も要る。
(28) SRN -> nioi
(29) RN -> nioiなお、空を持つ動詞の文(S_GAP)と時制(TNS)との列は、空を持つ時制つきの文であり(規則(31))、空を持つ時制つき文(TS_GAP)と時制(TNS)との列は、空を持つ時制つきの文である(規則(32))。
(30) N -> nioi
(31) TS_GAP -> S_GAP TNS
(32) TS_GAP -> TS_GAP TNS
(33) 日本語文法#7日本語文法#7は、語列(36b)(その語列の一つの解釈は(36a)である)に関して、以下のように、正しい予測をする。
% JG7: Relative Clause, and Clausal Arguments
initial symbol: TS
TS -> TS TNS
TS -> S TNS
S -> S PLTSTL
S -> PP S
S -> ADV S
S -> TOPP S
S -> TOPP S_GAP
S -> NOMP VI
S -> LOCP NOMP VI
S -> NOMP VP
VP -> LOCP ACCP VT
VP -> ACCP VT
N -> GENP N
N -> TS_GAP N
N -> TS N
N -> GENP RN
N -> TS SRN
TS_GAP -> TS_GAP TNS
TS_GAP -> S_GAP TNS
S_GAP -> VI
S_GAP -> LOCP VI
S_GAP -> VP
S_GAP -> NOMP VI
S_GAP -> NOMP VP_GAP
S_GAP -> NOMP_GAP VI
S_GAP -> LOCP NOMP_GAP VI
S_GAP -> NOMP_GAP VP
VP_GAP -> LOCP VT
VP_GAP -> VT
VP_GAP -> ACCP VT
VP_GAP -> LOCP ACCP_GAP VT
VP_GAP -> ACCP_GAP VT
NOMP_GAP -> N_GAP NOM
ACCP_GAP -> N_GAP ACC
N_GAP -> RN
NOMP -> N NOM
ACCP -> N ACC
LOCP -> N LOC
PP -> N P
GENP -> N GEN
GENP -> PP GEN
GENP -> ADV GEN
TOPP -> N TOP
TOPP -> PP TOP
TOPP -> ADV TOP
NOM -> ga
ACC -> wo
LOC -> ni
GEN -> no
TOP -> wa
P -> de
P -> kara
N -> kodomo
N -> otoko
N -> okaasan
N -> isha
N -> josidaisei
N -> ohagi
N -> huku
N -> shuppatu
N -> setujo
N -> yuukai
N -> heya
N -> oosaka
N -> byouin
N -> ashita
RN -> gan
RN -> kami
SRN -> nioi
RN -> nioi
N -> nioi
ADV -> ashita
TNS -> u
TNS -> ru
TNS -> ita
TNS -> ta
PLTSTL -> imas
PLTSTL -> mas
VI -> hukure
VI -> nobi
VI -> siraretei
VI -> i
VI -> nemur
VI -> k
VI -> s
VI -> shuppatus
VT -> tabe
VT -> ki
VT -> kir
VT -> ok
VT -> kag
VT -> ais
VT -> s
VT -> yuukais
VT -> setujos
(36a) お母さんの癌は、医者の服を着た男が、部屋に 置きました。なお、同文法は統語論のみで、語列が時制つきの文であるかどうかを予測するだけである。語列(36b)は提題句と関係節を含む文である。日本語文法#7は、この語列が時制つきの文であると、(37)のように、予測する。
(36b) okaasan no gan wa isha no huku wo ki ta otoko ga heya ni ok imas ita
(37)GAPを持つ時制つきの文(= TS_GAP)[isha no huku wo ki ta]と名詞(= N)[otoko]が列をなして、名詞(= N)になり、かつ、動詞句VP[isha no huku wo ki]が、GAPのある文(=S_GAP)と分析される。ここでは、この文の主格句がGAPとなっている。さらに、提題句TOPP[okaasan no gan wa]と、GAPを持つ文(= S_GAP)[[isha no huku wo ki ta otoko ga] heya ni ok]が列をなして、文(= S)になり、かつ、[heya ni ok]が、GAPのある動詞句(=VP_GAP)と分析される。ここでは、動詞句の目的格句がGAPとなっている。この予測は、日本語母語話者の判断と一致し、同文法は反証されない。
TS
S TNS
S
TOPP S_GAP PLTSTL
N TOP NOMP VP_GAP
GENP RN N NOM LOCP VT
N GEN TS_GAP N N LOC
S_GAP TNS
VP
ACCP VT
N ACC
GENP N
N GEN
okaasan no gan wa isha no huku wo ki ta otoko ga heya ni ok imas ita
(38) A mank placed cancerm in the room.これは、母語話者の語列(37)のに関する以下のような判断に矛盾しない。文(36a)が真であれば、(39a)ー(39d)のそれぞれの文も真である。
That mank worn clothesj.
That cancerm belongs to a mother.
Those clothesj belong to a doctor.
(36a) お母さんの癌は、医者の服を着た男が、部屋に 置きました。よって、日本語文法#7の意味論の分析は、ある統語構造を与えられた語列に正しい意味を予測し、反証されない。
(39a) 男が 部屋に 癌を 置いた。
(39b) その男は 服を 着た。
(39c) その癌は お母さんに 属している。
(39d) その服は 医者に 属している。